お彼岸には、お墓参りに行く人が多いですね。
ただ、仕事の都合や、
新型コロナウイルスの影響などにより、
どうしてもお参りできないときもあると思います。
お彼岸に何もしないのは
よくないことなのでしょうか?
罰当たりなことなのでしょうか?
実は、お彼岸の本来の意味を知ると、
「決して悪いことではない」
と分かるんです。
今回は、お彼岸のお参りについて、
詳しく解説したいと思います。
お彼岸に何もしないのはダメなこと?
お彼岸とは、
3月の春分の日と9月の秋分の日、
それぞれ前後3日の合計7日間の期間のことを
指します。
お彼岸の時期には、
お盆のようにお墓参りをする人が多いですね。
元々、「彼岸」とは仏教用語です。
三途の川を挟んで、
人間の住む世界を此岸(こがん)、
仏様の住む世界を彼岸(ひがん)と呼びます。
彼岸には、さまざまな煩悩を
取り払うことができたときに到達できます。
つまり「悟りの境地・極楽浄土」のことなのです。
彼岸は、太陽が沈む西の方向にあると
考えられてきました。
春分の日や秋分の日は、
真西に太陽が沈むことから、
彼岸に最も近づける日と考えられ、
「自分も極楽浄土にいけるように」
と拝むようになったのです。
つまり、お彼岸に拝む本来の意味としては、
お盆のように
「ご先祖様に思いを馳せる」
というよりは、
「自分が極楽浄土に行けるように祈る」
ものなのです。
同時に、彼岸におられるご先祖様とも
最も近づける日でもあることから、
「ご先祖様をお参りすることで、
極楽浄土への道に近づける」
とも考えられるようになりました。
そこから、現代では
「お彼岸=ご先祖様をお参りする」
と結びつけられるようになったようです。
ただ、お彼岸の本来の意味を考えれば、
必ずしもお墓参りなどをしないと
いけないわけではないのです。
罰当たりなことではありませんから、
安心してくださいね。
お彼岸にお墓参りに行けないときの対処法
とはいえ、やっぱりお彼岸は
ご先祖様をお参りするイメージが
強いので、
「何もしないのは気になってしまう…」
という人もいるのではないでしょうか。
仕事の都合や、
新型コロナウイルスによる帰省の自粛などで、
お彼岸にお参りできないときは、
どうしたらいいのでしょうか?
ここからは、そんなときの対処法を
ご紹介したいと思います。
お彼岸の前後にお墓参りに行く
お彼岸の時期にどうしても都合がつかなければ、
お彼岸より前や後に行っても問題ありません。
時期よりも、ご先祖様を思う気持ちが大切です。
実家の両親や親戚が気になる場合は、
事前にそのように相談しておくといいですよ。
自宅で手を合わせる
お墓に行くことを避けないといけないときなどは、
自宅でご先祖様への感謝の気持ちを込めて、
手を合わせてお祈りしましょう。
行けないときは仕方がないのですから、
ご先祖様に「忘れていませんよ」という
気持ちを届けましょう。
お供えを送り、代わりに供えてもらう
お墓参りが出来る人や、
お仏壇がある家に、
お供え物を送って、
代わりにお供えしてもらうのもOKです。
あなたがお彼岸にお参りができないことを、
気にする親戚もいるかもしれません。
そういうときには、
「ご先祖様を大切に思っている」
という気持ちの証として、
お供えを送れば分かってもらえるのでは
ないでしょうか。
お墓参りの代行サービスを頼む
あなたの他にお墓参りができる親戚がおらず、
お墓の管理ができない場合は、
お墓参りの代行サービスを利用してみてください。
内容としては、お掃除をして、
お花やお線香を備えて
お参りをしてもらうなどです。
まとめ
今回は、
「お彼岸にお参りをできないのは悪いことなの?」
という疑問について、
解説しました。
彼岸とは仏教用語で、
仏様の住む極楽浄土のことを指します。
お彼岸には、
極楽浄土があるとされる西の方向に陽が沈むことから、
「お彼岸に西に向かって拝むと、極楽浄土に行ける」
と考えられるようになりました。
極楽浄土にはご先祖様もおられるので、
お彼岸にはご先祖様を参るようにもなりましたが、
本来の意味を考えれば、
お参りをしなくても悪いことではないんです。
気になる場合は、親戚に相談の上、
お彼岸の前後にお参りしたり、
お供え物を送って代わりに
供えてもらったりする方法も
考えてみましょう。
一番大切なことは、
ご先祖様への感謝の気持ちを
忘れないことですから、
心配しないでくださいね。