寒い時期に目を出してくる植物、クリスマスローズ。
ひまわりのようにパッと上を向いて咲くでもなく、ちょっとうつむいて咲く姿がとても上品な印象ですよね。
寒さに強く日当たりを好むわけでもないので、北向きな我が家の玄関に毎年華やかさをもたらしてくれています。
色や種類も豊富で、花束に使用されることもありますよね。でも人に花を贈る時にちょっと気になるのが、花言葉。
今日はクリスマスローズにはどんな花言葉があるのかご紹介してみたいと思います。
クリスマスローズの花言葉。色によって違うの?
色や種類がたくさんあるクリスマスローズですが、色による花言葉の違いがあるとも言われるし、特に違いはないとも言われています。
色ごとに異なる花言葉を持っていると言われているのが、白とピンクや赤のクリスマスローズです。具体的には、白は「中毒」、ピンクは「慰め」です。
クリスマスローズ全体に使われている花言葉は「追憶」、「私を忘れないで」、「私の不安を取り除いてください」、「慰めて」、「スキャンダル」などがあります。
花が俯いているからでしょうか?ネガティブなイメージの言葉が多いですよね。
しかし最近ではポジティブな意味合いでクリスマスローズが贈られているんです。
クリスマスローズの色づいている部分=がく片(がくへん)がなかなか落ちないことから、「学が落ちない」とかけて合格祈願の花として受験生にプレゼントされるのだとか。
確かに椿は花が根本からぼろっと落ちるので縁起が悪いなどと言われたりもしますから、花が落ちず長く鑑賞できるクリスマスローズはとってもハッピーな花だと納得です。
花言葉の意味は?まつわるエピソードもご紹介
花言葉は国によっても少し違いがありますが、クリスマスローズの性質や使われ方に大きなルーツがあるといえます。
クリスマスローズの根には毒があり、葉や茎などの汁にもかぶれを起こす成分が含まれています。古代ヨーロッパではこれを利用して病気の治療をしたり、反対に人を毒殺したり狩りに利用していたそうです。ここから「慰め」や「私の不安を取り除いてください」、「中毒」という花言葉ができています。
他にも、クリスマスローズは戦地に赴く恋人に贈る花の定番で「私を忘れないで」や「追憶」という花言葉の起源になっています。ちょっと控えめに下を向いているクリスマスローズの花の咲く姿にもっとも合っているなと私は思いました。
また、クリスマスローズは直訳すると「クリスマスに咲くバラ」となりますが、バラ科の植物ではなく、キンポウゲ科の植物です。そしてクリスマスローズという名前も呼び名であって、本来の学名は「ヘレボルス・ニゲル」といいます。
「ヘレボルス」という言葉はギリシャ語のHelenin (殺す)とbora (食べ物)という意味の2語からできた造語で、「ニゲル」はラテン語で黒を表す言葉です(実際にクリスマスローズの根っこは真っ黒です)。
どちらもまがまがしい言葉のオンパレードといった印象ですね。怖い怖い。
根に毒を持っている植物ですし、物騒でネガティブな花言葉ばかりになるのもなんだか仕方ない気もしてきます。せっかく花はお上品なのに…美しい花にはなんとやらというのに似ていますね。
まとめ
美しい咲き姿のクリスマスローズに隠された後ろ向きな花言葉、聞いて驚きませんでしたか?実際に自分の庭にもクリスマスローズを植えている私ですが、毒のことは知りませんでした。手袋を付けて作業していてよかった!
すっかり恐怖の花の印象がついてしまいましたが、咲く姿や色合い、花びら(がく片)の種類などやっぱり好みの花だということには変わりありません。
ネガティブなイメージを打ち破るべく、合格の花としての活躍を願いたいですね。