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鯉のぼりの歌詞の意味は? 実はこいのぼりは2種類ある!歌詞と意味を考察してみた




こいのぼり

子どもの日が近づくと、
「鯉のぼり」の歌をあちこちで聞くようになります。

みんなに馴染みのある歌ですが、
よーく歌詞を聞いてみると、
意味をよく知らない言葉が出てきませんか?

さらに、なんと鯉のぼりの歌は2種類あるんです!

今回は、鯉のぼりの歌についてのいろいろな知識を
詳しく解説します。

ぜひ子どもさんにも教えてあげてくださいね。

鯉のぼりの歌の意味や込められた想いとは?

現代でよく歌われる「こいのぼり」は、
1931(昭和6)年12月に、
「ニホンノショウカ ハルノマキ」で発表されました。

「この歌なら、歌詞を見なくても歌える!」
という方も多いのではないでしょうか?

そのくらい、私たちの生活になじみのある歌です。

その歌詞をおさらいしてみましょう。

『こいのぼり』
作詞:近藤宮子 作曲:不明
やねよりたかい こいのぼり
おおきいまごいは おとうさん
ちいさいひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる

 

中国には、
「鯉が滝を登り切ると龍になる」
という伝説があります。

そこから、
鯉のぼりは立派な成長や出世を願う象徴として、
飾られるようになりました。

鯉のぼりの色は、
江戸時代頃は黒い真鯉だけで、
明治時代頃に赤い緋鯉、
昭和時代頃に青い子鯉が増えました。

「こいのぼり」の歌は
昭和のはじめに作られたものなので、
明治時代の鯉のぼりをイメージしていると考えられます。

現代では、真鯉=父親、緋鯉=母親、子鯉=子どもというように、
家族を表しています。

しかし明治時代は、真鯉=父親、緋鯉=子ども、を表していました。

そのため、「こいのぼり」の歌は、
子どもの健康や成長を願ったこいのぼりが、
父子で一緒に空を雄大に泳ぐ情景を歌ったものなんですね。

もうひとつの鯉のぼり

そして、もう一つ、
「鯉のぼり」と題される有名な歌があるのをご存知ですか?

こちらは、1913(大正2)年5月に、
「尋常小学校歌 第五学年用」で発表されました。

先ほどの「こいのぼり」の歌よりも、
古くからある歌なんです。

もちろん、歌詞もメロディーも異なります。

ただ、言葉が古くて難しいため、
徐々に新しい「こいのぼり」の歌が主流となり、
こちらの「鯉のぼり」の歌は
あまり歌われなくなってしまいました。

とはいえ、こちらも鯉のぼりが
空をのびのびと泳ぐ姿が目に浮かぶ、
素晴らしい歌なんです。
ぜひ知っておいてくださいね。

『鯉のぼり』
作詞:近藤宮子 作曲:不明

甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり

開ける広き 其の口に
舟をも呑まん 様(さま)見えて
豊かに振るう 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ 姿あり

百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのごこ)と
空に躍るや 鯉のぼり

ちょっとふるめの表現が多いので
難しいかもしれませんが、
現代語訳風にまとめてみますね。

 瓦屋根の高さもある鯉のぼりが、
 舟も飲み込むくらいの大きな口を開けて、
 立派なおひれを振りながら、
 雲と一緒に大空を泳いでいる。

 鯉は、滝を登れば立派な竜になれると言われるが、
 わが家の息子も父親と同じように
 立派に育つように祈りを込めて、
 鯉のぼりは空を泳いでいる。

このような情景を歌った歌です。

昔の言葉だからこそ、
味わいのある素敵な歌ですね。

鯉のぼりのパーツの名前知ってる?意外に知らない鯉のぼりの雑学

鯉のぼりといえば、
長い竿のてっぺんにくるくる回るものがついていて、
その下にカラフルな筒状のひらひらがあって、
またその下に鯉のぼりがあって、という
イメージではないでしょうか。

最近は、
マンションのベランダにも飾れるような小さな鯉のぼりや、
タペストリータイプのものなど、
現代の住まいに合わせたいろいろな鯉のぼりが
生まれています。

どんな形になっても、
子どもの成長を願う飾りであることに、
変わりはありませんよね。

鯉のぼりの飾りの一つ一つには、
思いを込めた意味がそれぞれきちんとあるんですよ。

名前と意味を知ると、
より子どものために心を込めて
鯉のぼりを飾ることができますよ。

鯉のぼりのパーツ①回転球

ポールの一番上でキラキラ光っている丸い球です。

昔はかごで編まれていたため、
「かご玉」とも呼ばれます。

これは、神様に向かって、
「この家には男の子がいるので、
 ここへ来て守ってください」

という目印の意味があります。

鯉のぼりのパーツ②矢車

風を受けると、
カラカラと音を立てて回っているもののことです。

はねは矢の形をしており、
魔除けの意味があります。

鯉のぼりのパーツ③吹き流し

カラフルな色でひらひらしている筒状の飾りです。

吹き流しには、五色が使われています。

中国の「陰陽五行説」によると、
世の中の全てのものは「陰陽」の2つの気と、
「木・火・土・金・水」の
五行で成り立つとされています。

この五行は、木=青か緑、火=赤、土=黄色、金=白、水=紫で表されます。

この五色を飾ると、
世の中のすべてのものから身を守ってくれる
魔除けとなる、と信じられているのです。

そのため、鯉のぼりの吹き流しも、
この五色にすることで、
子どものための魔除けの意味を持っています。

鯉のぼりのパーツ④鯉

先ほどお伝えしたように、
・真鯉(黒)=父親
・緋鯉(赤)=母親
・子鯉(青)=子ども
を表しています。

家族みんなで子どもの健康や出世を願う意味があります。

まとめ

今回は、こいのぼりの歌に関する
さまざまな知識について、ご紹介しました!

こいのぼりの歌といえば、
「やねよりたかい〜」から始まる歌が有名ですが、
それよりも古くから「いーらーんーの波と〜」から始まる歌もあるんです。

こちらは言葉が古いため、
あまり歌われなくなりましたが、
どちらの歌も男の子どもが健やかに立派に育つことを
祈ってあげたこいのぼりの情景が描かれています。

鯉のぼりの飾りにも、
きちんと意味があります。

一番上の回転球は神様への目印、
矢車や吹き流しは魔除けの役割を果たしています。

お子さんにも、ぜひ教えてあげて、
鯉のぼりをより大切にできるといいですね!

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