絵の具で紫色を作るには、
何色を混ぜたらいいか分かりますか?
「赤と青を混ぜたら、簡単に出来る!」
と答えた人は、半分正解で半分間違いです。
キレイな紫色や、
自分の思い描く紫色を作るのは、
実は結構難しいんですよ!
今回は、絵の具でうまく紫を作るコツを
ご紹介します。
これで失敗しらずになっちゃいましょう!
キレイな紫が作れる絵の具の割合はコレ!
学校で使う絵の具といえば、
水彩絵具やアクリル絵の具の、
12色か24色のセットがほとんどですよね。
ただ、これだけの色だと、
使いたい色がないことがあります。
そんなときは、絵の具の色を混ぜて、
欲しい色を作りますよね。
たとえば、
オレンジ=赤+黄、
グレー=白+黒などは、
結構キレイな色が作れちゃいます。
では、紫色が欲しいときは、
何色を混ぜるでしょうか?
そう!
赤と青ですよね。
確かに紫は赤と青の中間色ですので、
赤と青を混ぜることで、
紫を作ることはできます。
ところが、実際に水彩絵具や
アクリル絵の具の赤と青を混ぜてみると、
あれっ?濁った茶や黒に
なってしまいましたよ!?
この理由には、「色の三原色」が関係しています。
色の三原色とは、色の基本色のことで、
赤・青・黄から成ります。
三つの円が重なり合っている図を、
一度は見たことがあるかと思います。
これらの色は、混ざるほど暗くなる性質があり、
特に三色が混ざると黒に近くなります。
でも、色の三原色の図を見ると、
赤と青だけ混ぜれば、
キレイな紫になりそうに思えます。
実は、一般的な絵の具の赤や青は、
純粋な赤や青だけなのではなく、
三原色がいろいろ混ざってできています。
そのため、
赤い絵の具と
青い絵の具を混ぜると、
三原色がごちゃ混ぜになり、
黒や茶っぽくなってしまうんです。
特に、黄味がかった赤(=オレンジ系の赤)や
黄味がかった青(=エメラルド系の青)を混ぜると、
三原色の中央のように
黒っぽくなるので、絶対NGです。
紫を作るときは、
黄味の少ない濃いめの赤(=クリムゾン系の赤)や
濃いめの青(=ディープブルー系)を
混ぜるようにします。
出来るだけキレイな紫を作るには、
赤と青の混ぜる割合も大切です。
オススメは、
「赤:青=2:1」
または
「赤:青=1:2」
の割合です!
赤が多いとぶどうっぽい赤紫になり、
青が多いとすみれっぽい青紫になり、
茶色っぽさも抑えることができますよ。
ちなみに、
「赤:青=1:1」は茶色が出やすくなり、
キレイになりにくいです。
この割合を参考にして、
自分の作りたい紫を目指して、
いろいろと混ぜて実験してみても
面白いですよ!
絵の具以外にも、水の分量で変わる!いろいろな紫の作り方
赤や青の絵の具の種類によっても、
混ぜるといろんな紫になることが
わかりました。
ただ、学校の画材絵の具では、
種類にも限界がありますね。
「本当はもっと明るい紫にしたい!」
「もう少し濃いめの紫にしたい!」
でも、どの色を混ぜても
うまくいかない…。
そんなときは、
水の力を借りてみてください。
水彩絵具やアクリル絵の具は、
水を混ぜることで
いろいろな質感を表現することができる、
おもしろい画材です。
水をたくさん混ぜると、
すっきりとした透明感を
表現することができます。
逆に、水を控えめにくると、
もったりとした重厚感を
表現することができます。
たとえば、
「青紫色の紫陽花を、やさしいタッチで描きたい」と
いうときは、柔らかな色にしたいですね。
そうしたら、赤:青=1:2で青紫色を作り、
さらに水を多めに混ぜて
透明感を出せば、
素敵な紫色の紫陽花が描けますよ。
では、
「赤紫色のコスモスを、はっきりと強い色で描きたい」
というときは、
どうすればいいでしょうか?
そうですね!
赤:青=2:1で赤紫色を作り、
水は少なめに混ぜてしっかりと色を残せば、
くっきりとコスモスに
色をつけることができますね。
イメージできましたか?
絵の具で紫色を作るには、
水の量もとっても大切なんですよ。
まとめ
今回は、絵の具を混ぜて
紫色を作る方法をご紹介しました!
紫を作るには、
赤と青の絵の具を混ぜるのですが、
実際には赤も青も絵の具の中に
いろいろな色素が入っているので、
キレイな紫を作りにくいんです。
キレイな紫を作るには、
黄味が少ないクリムゾン系の赤や、
ディープブルー系の青を使います。
また、赤:青=2:1または1:2の割合で
混ぜます。
水の分量によっても、
紫の色味が変わります。
いろいろ試して、
好きな紫色作りに
チャレンジしてみてくださいね!