12月に入ると、あちらこちらで鏡餅が売られるようになりますよね。
最近では鏡餅の形をしたパックに、切り餅が入っているものも売られています。
便利な世の中になりました。
でも、子どもたちには鏡餅の本当の意味を教えてあげたいもの。
私もパック入りの鏡餅をよく利用していましたが、娘が小学生の頃
「パックをひらくからかがみびらき(鏡開き)っていうの??」
と言われ、あわててその意味を調べたものです。
今回は、鏡餅の由来や飾り方、意外と知られていない「鏡開き」についてお話していきたいと思います。
鏡餅の意味と由来とは?飾る期間と正しい飾り方
お正月の行事は、年神様を迎え見送るためのものです。
鏡餅はその年神様へのお供え物。
お正月にやってきた年神様はお供えしてあるお餅の中に宿るとも言われています。
ではなぜ鏡餅とよばれるのでしょう?
それは、昔から鏡には神様が宿るとされていたからなんです。
昔の鏡は丸いものが多かったのでお餅を鏡に見立てて、
『どうぞここにお宿りください。』
とお供えしたのです。
また丸いお餅を大小二段に重ねますよね。
これは月(陰)と太陽(陽)をあらわし、この二つを重ねることは縁起の良いことと考えられていたのです。
つづいて飾りはじめの時期です。
末広がりの『八』が付いた12月28日が良いとされています。
そして1月11日に鏡開きをしてお餅をいただきます。
しかし関西では15日に行う場合が多いので、お住まいの地域の風習を聞いてみるのも良いですね。
飾る場所は床の間や、神棚、台所やリビングなど年神様に居てほしいところに供えます。
また正しい飾り方は、うるさい場所(テレビの横など)は避けて、出来るだけ静かで高い場所に飾ってください。
神様を見下す位置に置くのはNGです。
鏡開きの日までほこりをかぶらないように気をつけましょう。
鏡餅の由来を知ってびっくり!上に飾るのはみかんではなく橙(だいだい)
鏡餅にはさまざまな縁起物を飾り付けます。
お餅を飾る、三つ窓が開いた台は三方(さんぽう)と呼ばれ、
仏教では「三宝」と書きます。
この窓から神様の力を授かるとされています。
また白い紙を四角く折り重ねた紙垂(しで)は
「神様の降臨を示す雷」
を表しているのだそうです。
そして一番上に飾ってある果物!
これを「みかん」だと思っている方が多いのではないでしょうか?
実をいうと、私はずっとみかんを飾っていました(笑)
お正月と言えばみかんだ!と思い込んでいたんです。
調べてみると、鏡餅の上に飾ってあるのは橙(だいだい)という果実であることが分かりました。
この果実、「木から落ちずに大きく育つ」ことから、代々大きくなって落ちませんようにと繁栄を願う縁起物なのだそうです。
橙はミカン科に属していますが、ポン酢などの材料にされることが多く普段、店頭ではあまり見かけません。
そのためみかんと間違える人が多いのではないでしょうか?
こうして縁起物で飾った鏡餅。
お正月の間、大切にお供えしているとお餅の中には年神様が宿ってくれます。
鏡開きの日に、鏡餅を食べるのは宿った年神様に一年を幸せに過ごす力を授けてもらうという意味があるから。
「鏡開き」と呼ぶのは、鏡餅は包丁を使わず手や木づちで割って開くのが習わしだからなのです。。
「年神様は刃物をきらう」
と言い伝えられているので、くれぐれもお餅を包丁で切らないようにしてくださいね。
まとめ
鏡餅の由来、いかがでしたでしょうか?
昔の人たちが家族の健康を願ってできたお正月の行事。
鏡餅は供えて、開き、食べてこそ意味があります。
そしてその由来を知って伝えてあげることで、子どもたちはきっと温かい愛情を感じてくれることでしょう。
ぜひ皆さんも、鏡餅を飾るときにお話ししてあげて下さいね。